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Bring on the Night
ブルー・タートルの夢 (1985) USA 97min.
Introduction 序盤アウトライン
アルバム「シンクロニシティ」のリリース後、活動休止状態にあった「ポリス」の面々は、それぞれのソロ活動に突入していた。「ランブルフィッシュ」のサントラで脚光を浴びたスチュワート・コープランドや「2010年」のサントラでスポット客演を果したアンディ・サマーズらがその音楽活動の幅を広げる中、「ブライド」「砂の惑星」「プレンティ」と云う劇場長編作品で役者としての可能性を模索していたスティングだったが、そのミュージシャンとしての類稀なきポテンシャルが遂に始動、それは、新進気鋭の若手奏者を従えてのジャズの方法論による新たなメッセージの発信だったーー
Various Note メモ
ポリスの活動に実質的終止符を打った後、1stソロ「ブルー・タートルの夢」のリリースに併せて行われた世界ツアーを大成功のうちに終えたスティング。その実質的出発点となった田園地方のクルソン・シャトーでのリハーサルと85年5月29日のパリ公演を収録したフッテージ作品。アルバムリリース時の同年2月25日、ニューヨークのリッツでこけら落としのギグを既に行っていたバンドだが、一定人員を収容出来る小屋ばかりをターゲットにしたツアーでのパフォーマンスに備えるべくさまざまなアレンジをチェックするここでの様子は本物で、そのフィルムの約半分を占めるリハの模様は、5月29日のパリ公演に勝るとも劣らず面白い。最盛期か解散時の姿を捉えるものが殆どだった過去さまざまなバンドのフッテージフィルムに対し、自分はその誕生の瞬間を捉えたかったと語るスティングのコメントも興味深い。
トゥルーディの出産に立ち会い涙するスティング(BGMは「ラシアンズ」)やマルサリスを始めとするサイドメンのタフで飄々としたコメントも楽しいが、バンドのマネージャを務める元ポリスのスチュワートの兄マイルスの赤裸々で辛辣なコメントは必見。ギャラのつり上げを要求するサイドメンたちを一蹴するコメントも然る事ながら、後に数多くの大作で名声を得る衣装デザイナーのコリーン・アトウッドを向こうに回しての押し問答は超傑作。暗い照明にダークなコントラストの衣装は映えないと云うマイルスの意見も極めて的を得たものだが、このシークエンスの挿入は、予測し難いオーディエンスの反応に苦悩するプロダクションの姿を浮き彫りにする絶妙な演出だったと云える。

劇中全ての挿入曲は以下の通り。
フィルムの前半:
田園地方クルソン・シャトーでの城内で行われたリハの模様を収録

Bring on the Night
If You Love Somebody Set Them Free
Low Life
Fortress Around Your Heart
Love is the Seventh Wave
Meet the Flintstones

* スティングを茶化すメンバーたちによる即興。
Another Day
New York, New York

* マルサリスとジョーンズのデュオアカペラ
Shadows in the Rain
Concider Me Gone
Driven To Tears
The Dream of the Blue Turtle

* カメラマンのマックスにスポットを当てるシークエンスのBGMだが、
 演奏はリハ時に収録したもので、スタジオヴァージョンではない。
フィルムの後半:
1985年5月29日、パリでの公演をダイジェスト収録。

Shadows in the Rain
Fortress Around Your Heart
We Work the Black Seam

* クルソン・シャトーでのシークエンスとの合成
I Burn For You
* 終盤のルーティンでは、オマー・ハキムのドラムをフィーチャー
Children's Crusade
* クルソン・シャトーでのシークエンスとの合成
Need Your Love So Bad
Roxanne
Russians
Down So Long (aka "I Been Go So Long")
If You Love Somebody Set Them Free
Demolition Man
Message in a Bottle
後に2枚組みのアイテム(LPもCDも)としてリリースされるオーディオ版の"Bring on the Night"だが、上記のセットリストで重複しているのは、"Down So Long"1曲だけ。オーディオ版には上記5月29日のパリ公演から"Concider Me Gone"も収録されているが、フィルムの方に収録されたのは、リハの際に収録された"Concider Me Gone"だけ。ちなみに、オーディオ版の"Bring on the Night"は、5月29日のパリ公演以外、全てのセットリストが年末から翌年(86年)初頭にかけてのツアーレグ(12月4日ローマ、12月21日オランダ・アーネム、12月23日のパリ)で固められている。つまり、パリに始まりパリに終えるオムニバス音源だったと云う事だが、以下は、その年末から翌年にかけて行われたツアー時の演奏曲順でのセットリスト。
Shadows in the Rain
Driven To Tears
Band intro.
Concider Me Gone
Children's Crusade
One World (not three) including "Love is the Seventh Wave"
Bring on the Night
When the World is Running Down, You Mkae the best of Still Around
We Work the Black Seam
Another Day
Moon Over Bourbon Street
Fortress Around Your Heart
I Burn For You including "Omar Hakim's solo"
If You Love Somebody Set Them Free
Roxanne
Down So Long (aka "I Been Go So Long")
Tea in the Sahara
Every Breath You Take
Need Your Love So Bad
The Dream of the Blue Turtle
Demolition Man
Message in a Bottle
ロケーションによっては若干の違いもあったと思われる上記セットリストだが、手元にあるオーディエンス録音の2つの音源(12月6日イタリア・ミラノ、12月20日フランス・リール)は同一で、86年1月のロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)では、ロクサーヌの次に"Russians"もプレイされている。ちなみに、その"Russians"は86年2月25日の第28回グラミー授賞式(LAのシュライン・オーディトリアム)のオープニングで演奏されているが、あの弦楽を交えたパフォーマンスには、マルサリスやジョーンズ、カークランドやハキムと云ったツアーをサポートしていた面々も参加、ティンパニをプレイするハキムの姿や緊張を露にするスティングの姿など極めて貴重なものだった。
映像フッテージとしてリリースされた本作「ブルー・タートルの夢」はもとより、各ツアー音源にも共通して言える事だが、"I Burn For You"でフィーチャーされるオマー・ハキムのタイコのパフォーマンスは凄かった。オーディオ版の"Bring on the Night"では未収録だった"Fortress Around Your Heart"のライヴ映像も貴重。アルバム最後の収録曲ながらも、シングルカットもされ大ヒットを記録した"Fortress Around Your Heart"だが、そのリリカルな印象のスタジオヴァージョンとは違うダリル・ジョーンズのスラップもフィーチャーしたパフォーマンスは必見。
2ndソロ"...Nothing Like The Sun"を経た3枚目の"The Soul Cages"や4枚目の"The Summoner's Tales"では、あのヴィニー・カリウタ(ジノ・ヴァネリやリトナーとも競演したタイコ)との競演も果すスティングだが、その業界の中でもリスペクトされる玄人のポテンシャルを最大限引き出す才能と云うのも、本作「ブルー・タートルの夢」のユニットを原点にしていたものだった。単なる音楽系の記録映像にはとどまらないこの作品、アプテッドの演出はもとより、撮影のラルフ・D.ボードや編集のメルヴィン・シャピーロ、そして、美術のフェルディナンド・スカルフィオッティなど名匠の手によるものだったと云う事も記憶に留めて置きたい所。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
脚本と監督
Written & Directed by
マイケル・アプテッド
Michael Apted
アガサ 愛の失踪事件 Agatha
歌え!ロレッタ愛のために Coal Miner's Daughter
ゴーリキー・パーク(未) Gorky Park
愛は霧のかなたに
 Gorillas in the Mist: The Story of Dian Fossey
訴訟 Class Action
瞳が忘れない ブリンク Blink
ネル Nell
ボディ・バンク Extreme Measures
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ
 The World Is Not Enough
エニグマ Enigma
イナフ Enough
製作
Produced by
デイヴィッド・マンソン
David Manson
シークレット・ファイル Best Kept Secrets (tv)
バーディ Birdy
マッド・ラブ Mad Love
製作総指揮
Executive Producers
ギル・フリーゼン
Gil Frieson
 
アンドリュー・メイヤー
Andrew Meyer
ブレックファスト・クラブ The Breakfast Club
やぶれかぶれ一発勝負!! Better Off Dead...
プロミスト・ランド 青春の絆 Promised Land
撮影
Cinematography by
ラルフ・D.ボード
Ralf D. Bode
サタデー・ナイト・フィーバー Saturday Night Fever
殺しのドレス Dressed to Kill
歌え!ロレッタ愛のために Coal Miner's Daughter
ゴーリキー・パーク(未) Gorky Park
告発の行方 The Accused
編集
Edited by
ロバート・K.ランバート
Robert K. Lambert
恐怖の報酬 Sorcerer
ザ・ドライバー The Driver
サスペクト・ゼロ Suspect Zero
メルヴィン・シャピーロ
Melvin Shapiro
夕陽に向って走れ Tell Them Willie Boy Is Here
タクシードライバー Taxi Driver
アイス・キャッスル Ice Castles
美術
Production Design by
フェルディナンド・
スカルフィオッティ
Ferdinando Scarfiotti
暗殺の森 Il Conformista
ラストタンゴ・イン・パリ Ultimo tango a Parigi
ラストエンペラー The Last Emperor
シェルタリング・スカイ The Sheltering Sky
衣装デザイン
Costume Design by
コリーン・アトウッド
Colleen Atwood
家族の絆 Firstborn
刑事グラハム 凍りついた欲望 Manhunter
羊たちの沈黙 The Silence of the Lambs
ザ・メキシカン The Mexican
音楽
Music by
スティング
Sting
* メインとなる殆どの挿入曲をプロデュース
* 出演も兼任
挿入曲
Various Music
* 上記リスト参照
キャスト
Cast
配役
Plays
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
スティング
Sting
Himself さらば青春の光 Quadrophenia
スティング ブリムストン&トリークル Brimstone & Treacle
ブライド The Bride
砂の惑星 Dune
プレンティ Plenty
ストーミー・マンディ Stormy Monday
グロテスク The Grotesque
ブランフォード・マルサリス
Branford Marsalis
Himself * ペット奏者のウィントンとは兄弟プレーヤー。
鬼ママを殺せ Throw Momma from the Train
スクール・デイズ(未) School Daze
モ’・ベター・ブルース Mo' Better Blues
クロッカーズ Clockers (writer: "Reality Check")
ケニー・カークランド
Kenny Kirkland
Himself * 日野皓正さんのアルバムにも参加していた鍵盤奏者。
* 98年11月13日、NYで死去。
ダリル・ジョーンズ
Darryl Jones
Himself * 80-90年代のマイルスのコンボにも参加。
光る眼 Village of the Damned
ラブ・ジョーンズ Love Jones
グリッドロック Gridlock'd
オマー・ハキム
Omar Hakim
Himself * ウェザ・リポートの以下4枚のアルバムに参加。
"Procession", "Domino Theory",
"Sportin' Life", "This is This"
"This is This"では、"Consequently"1曲のみの参加。
* ヴァイブ奏者マイク・マイニエリと競演した
 "Manhattan Express"なども名演
ジャニス・ペンダーヴィス
Janice Pendarvis
Herself * 日野皓正さんの"City Connection"で鍵盤を弾いていた
 レオン・ペンダーヴィス夫人。元教師。
 ドレットとは、86年のローリー・アンダーソンの
 プロジェクトでも競演。
ドレット・マクドナルド
Dolette McDonald
Herself * スティングとはポリス時代からの付き合い。
 シンクロニシティ・ツアーの映像にも出演。
 スティングの2ndソロ"Nothing Like The Sun"のツアー
 でもコーラスを担当。来日時の映像にも出演していた。
マイルス・コープランド
Miles A. Copeland III
Himself * ポリスのタイコ、スチュワートの兄
 このユニットではマネージャを担当。
マックス・ヴァドゥクル
Max Vadukul
Photographer * スティングの専属カメラマンとしてツアーにも同行。
ルー・サルヴァトーレ
Lou Salvatore
Himself  
トゥルーディー・スタイラー
Trudie Styler
Herself * スティング夫人
ミス・マープル 書斎の死体 The Body in the Library (tv)
フェアーゲーム Mamba
グロテスク The Grotesque
バーナビー警部 首締めの森
 Midsomer Murders - Strangler's Wood (tv)
ジェイク・サムナー
Jake Sumner
Himself * ゴードン(スティング)とトゥルーディーを両親に持つ男児。
 出産のシーンで新生児として登場。
キム・ターナー
Kim Turner
Himself * ポリスのマネージャだった人物
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