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Titanic
タイタニック (1997) USA 194min.
Introduction 序盤アウトライン
時は現代。約1500人の乗客と共に北大西洋の深海に眠る豪華客船タイタニック号のサルベージ作業が行われていた。作業を指揮するラベットは、行方不明とされる宝石「碧洋のハート」を発見する事での一攫千金を夢見ていた。海底の金庫から発見された一枚の絵画にモデルとして描かれる若い女性が身に着けている宝石こそが「碧洋のハート」だと断定される中、その問題の絵のモデルであり海難事故の生存者だと云う101歳の女性ローズ・カルバートが、孫娘のリジーと共にラベットのもとを訪れる。やがて、悲劇を迎えた航海の様子が、生き証人であるローズの口から克明に語り出されるのだったーー
Various Note メモ
主役にはマシュー・マコノヒーを推していたと云うスタジオだが、その意向も押し切る形でキャメロンが推していたと云うディカプリオに決定されるまでには、マコーレー・カルキンのオーディション落選や、スタジオからのオファーも受けていたと云うクリスチャン・ベイルの辞退などを経ている。但し、ベイルの場合は、ローズの配役に英国人のウィンスレットが抜擢された事で自ら退く形になったと云うもので、それは、主役である2名の米国人を2名の英国人が演じると云う事に違和感を感じていたキャメロンの意を酌んでのものだったと云う。元々は、グウィネス・パルトローに出されていたと云うローズの配役だが、米国人のパルトローによるローズが実現していれば、ベイルも退かなかったと云う状況だった訳である。
実在するタイタニックの残骸を自身で潜水し体験したと云う監督のキャメロンだが、そのあまりにも情緒を揺るがす体験に何度も船を訪れたと云う彼の乗船時間は、生還した乗客が乗船していた時間を遥かに上回るものになったと云う。また、ジャック(ディカプリオ)のスケッチは、全てキャメロンによって描かれたもので、劇中でもスケッチをするキャメロンの手が映し出されている。
押し寄せる海水で戸口が押し開けられる場面、その4万ガロンの水が使用されたと云う最初のテイクに迫真性を見出せなかったキャメロンは、ファーストテイクの3倍となる12万ガロンの水を要求した結果、水の押しかかるセット自体までも、その水圧に耐え得るよう造り直す事になってしまったと云う。
キャメロンは、エンドクレジット部も含む劇中全てに於いて歌曲の挿入を拒んでいた。そこでジェームズ・ホーナーは、密かにウィル・ジェニングスへ歌詞を依頼、セリーヌ・ディオンを招いて内密に行われたレコーディングによって完成したデモテープを満を持してキャメロンにプレゼンテーションしている。その挿入曲「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」がオスカーを受賞した事は周知の所。
そのスコアを担当する事になったジェームズ・ホーナーの起用については、実は、ラッシュの編集も終えた頃にようやく決定されたものだった。その当初、キャメロンはエンヤの曲をBGMに使用する形で撮影を進めていたが、エンヤが正式に辞退した事を受けてホーナーに接触、一方のホーナーは、86年の「エイリアン2」で仕事をした際、余りにハイテンションなキャメロンの仕事ぶりに愛想を尽かしていた為に、後々にも彼の仕事は引き受けないと誓わせていた程だったが、95年の「ブレイブハート」でのホーナーの仕事を高評価するキャメロンが、過去の反省を踏まえた真摯な姿勢を見せた為に、ホーナーも快諾したと云う経緯を辿ったものだったらしい。そのホーナーは、キャメロンの意向を受ける形でエンヤを意識したスタイルでのスコア製作に取り組んでいる。
101歳のローズを演じたグロリア・スチュアートだが、撮影当時86歳だった彼女にとっては、決して喜びを得る経験ではなかったと云う。余談だが、ジャックとローズがデッキを歩く場面で登場するローズのモノローグ"poor little rich girl"と云うラインは、グロリア・スチュアートが36年に出演した作品"Poor Little Rich Girl"と云うタイトルから引用されたもの。
本作は全世界のマーケットで10億ドルを超える興行収益を叩き出した唯一の映画作品である。6億ドルを超えたと云う北米エリアだけを取ってもその興行収益記録は塗り替えられているが、その6億ドルはおろか、興行収益が5億ドルを超えていると云う作品すら他には存在しない。
3時間を越えると云う上映時間ながらも、冗長な印象は皆無。97年度のアカデミーでは、作品賞以下14部門でノミネートされ、作品賞、監督賞、撮影賞、主題歌賞、音楽賞、美術賞、編集賞、衣装デザイン賞、視覚効果賞、音響効果賞、音響賞と云う11部門で栄冠に輝いているが、人物描写のモチーフにやや乏しいと云った意見も飛び交ったと云う状況も考慮すれば、主演女優賞などを逃した事実にも取り敢えずは頷けるものの、どのような軋轢があったのかは定かではないが、ディカプリオがノミネートすらされなかったと云う事実については、実に信じ難い事だったと云わざるを得ない。
キャメロンが監督したT2の場合も同様の感覚を覚えたものだが、T2の場合も本作の場合も、その脚本の素晴らしさは疑いようの無いもので、その心情を描き出す駄目押しとなるようなモノローグなどは必要が無いと云う事も見事に体現されたスレンダーなものである。本作の場合、ジャックとローズ、そしてキャルの愛憎と云ったモチーフは必要以上に充分に伝わるもので、リアルタイムではなくローズの回想形式として描き出されると云うシナリオに於いて、主観的な葛藤などが必要以上に描かれていては、作品のイメージに致命的なダメージを与えてしまう訳である。
映画賞の結果などに固執する訳ではないが、本作がオスカーやゴールデングローブの俳優賞系列の受賞を逃していると云う事については、そのプロットを活かそうとする抑制された演出の犠牲になったと考える所が妥当なのかもしれない。ただ、ディカプリオがノミネートから外されたと云う事実には黙認出来ない節がある。映画賞と云うものは一年度内に於ける数多くの作品の中から選出した僅か一枠と云うものに最大限の敬意が払われると云う行事だが、娯楽作品としての本作については、その全てが認められるが如く14部門にノミネートが与えられ、11部門では最大限の敬意が払われている訳である。最前線での働き手となった兵隊を無視する事に終始したアカデミーにせめてもの威信と云うものがあるのなら、ディカプリオのノミネートは必須だったと云える。何故ならば、「ダメだったと評価される主人公=ダメな主人公にしか見せる事が出来なかった周囲のダメな環境」と云う図式も成立するもので、「中心人物はダメでも周りは最高」と云う見識を裏返せば、最大限の魅力を発揮すべき中心人物の装飾に失敗している周囲の部門に最大限の敬意を払うと云う事は、アカデミーには全く見る目がなかったと云う事を露呈しているようなもの。では、現実にはどうだったのかと云えば、オスカーを得た11部門は然るべき働きだったと断言出来る所で、ついては、ディカプリオによる堂々たるパフォーマンスについても疑いの余地などなかったはずなのである。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
脚本と監督
Written & Directed by
ジェームズ・キャメロン
James Cameron
エイリアン2 Aliens
アビス The Abyss
ターミネーター2 Terminator 2: Judgment Day
トゥルーライズ True Lies
製作
Produced by
ジェームズ・キャメロン
James Cameron
* 監督と編集も兼任
ジョン・ランドー
Jon Landau
ディック・トレイシー Dick Tracy
ソラリス Solaris
製作総指揮
Executive Producer
レイ・サンキーニ
Rae Sanchini
トゥルーライズ True Lies
ストレンジ・デイズ 1999年12月31日 Strange Days
撮影
Cinematography by
ラッセル・カーペンター
Russell Carpenter
トゥルーライズ True Lies
ランナウェイ Money Talks
編集
Edited by
ジェームズ・キャメロン
James Cameron
* 製作と監督も兼任
コンラッド・バフ
Conrad Buff
白と黒のナイフ Jagged Edge
ターミネーター2 Terminator 2: Judgment Day
リチャード・A.ハリス
Richard A. Harris
ターミネーター2 Terminator 2: Judgment Day
ラスト・アクション・ヒーロー Last Action Hero
美術
Production Design by
ピーター・ラモント
Peter Lamont
* 007シリーズでも御馴染み
エイリアン2 Aliens
トゥルーライズ True Lies
セット装飾
Set Decoration by
マイケル・フォード
Michael Ford
ノストラダムス Nostradamus
007 ゴールデンアイ GoldenEye
衣装デザイン
Costume Design by
デボラ・リン・スコット
Deborah Lynn Scott
ヒート Heat
リチャードを探して Looking for Richard
音楽
Music by
ジェームズ・ホーナー
James Horner
アポロ13 Apollo 13
身代金 Ransom
戦火の勇気 Courage Under Fire
挿入曲
Various Music
My Heart Will Go On (Love Theme From 'Titanic') - Celine Dion
キャスト
Cast
配役
Plays
関連作品 (抜粋)
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Dewitt Bukater
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Gloria Stuart
Rose
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