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In the Line of Fire
ザ・シークレット・サービス (1993) USA 128min.
Introduction 序盤アウトライン
合衆国財務省シークレット・サービスのフランク・ホリガンは、63年11月ダラスでのケネディ暗殺事件に携わって以来、大きなトラウマを背負って生きて来たが、現役の特別捜査官としてその最前線で活躍していた。ある頃、悩める若きパートナーのアルと共に命辛々の任務を終えたフランクのもとに、大統領暗殺を予告する電話が鳴り響く。その大胆不敵な暗殺者ミッチ・レアリーは、罪悪感に囚われるフランクの過去を知りながら敢えて挑戦して来たのだった。執拗な挑発を繰り返すミッチに翻弄されるフランクだったが、ようやく成功した逆探知によってミッチのアジトを急襲、千載一遇のチャンスとばかりに必死の追跡を開始するのだがーー
Various Note メモ
再選キャンペーンを護衛している模様として挿入される幾つかのシークエンスでは、92年のクリントン再選キャンペーンでの実写フィルムが使用されている。
マルコヴィッチ演じるミッチが口座を開設する際に面談をする銀行員の女性とそのルームメイトが、自宅で殺害される場面、編集の加えられた英国公開ヴァージョンでは、首の骨を折られると云う殺害方法が分からないものとなっているが、その撮影の際に、犬も殺害する場面を追加した方がリアルなのではないかと云うマルコヴィッチの意見に対し、それでは行き過ぎてしまうと判断したペーターゼンは、その提案を却下している。このシークエンスは、人間性を喪失しているミッチの異常性を表現する為の重要な場面だが、実際の印象はと云えば、女性の殺害カットだけでも相当にショッキングなもので、作品を締めると云う意味に於いても絶大な効果を得ていたと断言出来る。
イーストウッド演じるフランクがベッドの下から発見する手掛かりの電話番号は、「ソニーピクチャーズ」のナンバーだと云う。
劇中に登場する若き日のイーストウッドに赤インクで印されている63年11月22日の写真だが、実はあのオリジナル写真は、大変重要な資料として扱われていたものである。その実物ネガには、シークレットエージェントは一切写っているものではなく、容疑者とされたリー・ハーヴェイ・オズワルドが書籍保管所のドアフレームに写っているのではないかと疑惑の持たれていた写真である。しかし、多くの研究者たちのリサーチの結果、写真に写ってた男性はオズワルドでは無く、テキサス教科書センターの関係者ビリー・ラヴレイディだった事が後に判明している。
元はアイゼンハワーの命により開始された米キューバ人亡命者の実行部隊によるキューバ侵攻だが、最悪の旗色の中、事後承認の形で米軍を参戦すべく画策していたCIAの目論みも、ケネディの手によって葬り去られた訳である。米キューバ人亡命者たちの命運が決せられてしまう非情な決断だったとは云え、最悪の事態を回避したケネディに直接的な怨念を抱く事は筋違いである。しかし、国家を守れと云うアイゼンハワーに従う形で、命懸けの行動を展開していたCIAとその実動部隊にとっては、その土壇場で捨て駒にされたと云う怒りが爆発するのも当然と云った所。
物語に登場するミッチ・リアリーは、その最前線の舞台で愛国心を踏み躙られた結果、歪曲した精神を持つ怪物として変貌を遂げたと云う人物だが、稀代の悪玉としてヴィヴィッドに描き出されながらも、元はと云えば、愛国心に満ちた善良な青年だった訳である。その哀しき男の片鱗を、ケネディの護衛に失敗しトラウマを引きずるフランクの姿に投影するかの如くパラレルに描き出すシナリオは、正に絶品だった。
主軸の2人イーストウッドとマルコヴィッチ、そしてレネ・ルッソとディラン・マクダーモットと云う計4人の登場人物に出演者を限定しても成立してしまうシナリオだが、火花を散らすイーストウッドとマルコヴィッチはもとより、イーストウッドとマクダーモット、イーストウッドとルッソと云うそれぞれのドラマが情緒豊かなモチーフとして活かされたシナリオは、実に見応えがある。
その怪気炎あげるマルコヴィッチとの死闘を演ずる傍らで、年齢差をものともせずに熟年のロマンスを飄々と演じるイーストウッドとルッソには笑えるが、そんなコントラストもソンドラ・ロックとのモチーフを前面に打ち出していた70年代作品群の90年代版パロディと云った感覚で素直に楽しみたい所。
イーストウッドがズージャに傾倒している事は有名だが、劇中でも口説きのパフォーマンスを披露、それほど指が転がるとは思えないものの、その鍵盤を前にする表情は実に活き活きとしている。挿入曲のコンポーザーとして名前までを連ねてしまうイーストウッドだが、バード(チャーリー・パーカー)を題材にした作品を撮ってしまうような人を主演に迎えれば、ペーターゼンも由とした必然的な演出だったと云えるもので、ジャズの見識を映画と云うメディアを通して大いにアピールして欲しいと願うファンにとっては、甘んじて歓迎すべき所である。イーストウッド71年の監督処女作「恐怖のメロディ」ではキャノンボール・アダレイ五重奏の面子として超アップのジョー・ザヴィヌル(後のウェザー・リポートの鍵盤)が映し出されているが、これから以降の監督作品や出演作品でも、ジャズと云う文化を大いにフィーチャーしてもらいたい所。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
監督
Directed by
ヴォルフガング・ペーターゼン
Wolfgang Petersen
U・ボート Das Boot
第5惑星 Enemy Mine
アウトブレイク Outbreak
エアフォース・ワン Air Force One
製作
Produced by
ジェフ・アップル
Jeff Apple
ボーイハント Where the Boys Are '84
超能力学園Z Zapped!
製作総指揮
Executive Producers
ヴォルフガング・ペーターゼン
Wolfgang Petersen
* 監督も兼任
ゲイル・カッツ
Gail Katz
アウトブレイク Outbreak
エアフォース・ワン Air Force One
デイヴィッド・ヴァルデス
David Valdes
バード Bird
許されざる者 Unforgiven
脚本
Written by
ジェフ・マクワイヤー
Jeff Maguire
勝利への脱出 Victory
タイムライン Timeline
撮影
Cinematography by
ジョン・ベイリー
John Bailey
偶然の旅行者 The Accidental Tourist
恋はデジャ・ブ Groundhog Day
編集
Edited by
アン・V.コーツ
Anne V. Coates
エレファント・マン The Elephant Man
チャーリー Chaplin
美術
Production Design by
リリー・キルヴァート
Lilly Kilvert
レイト・フォー・ディナー Late for Dinner
みんな愛してる Jack the Bear
衣装デザイン
Costume Design
エリカ・エデル・フィリップス
Erica Edell Phillips
ラピッド・ファイアー Rapid Fire
パーフェクトワールド A Perfect World
音楽
Music by
エンニオ・モリコーネ
Ennio Morricone
アンタッチャブル The Untouchables
バグジー Bugsy
挿入曲
Various Music
Miles Davis - song "All Blues"
Herman Hupfeld - song "As Time Goes By"
Harry Link - song "These Foolish Things [Remind Me Of You]"
Richard Rodgers - song "I Didn't Know What Time It Was"
Ann Ronell - song "Willow Weep For Me"
Harry Warren - song "I Only Have Eyes For You"
キャスト
Cast
配役
Plays
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
クリント・イーストウッド
Clint Eastwood
SS Agent
Frank Horrigan
許されざる者 Unforgiven
パーフェクトワールド A Perfect World
ジョン・マルコヴィッチ
John Malkovich
Mitch Leary 二十日鼠と人間 Of Mice and Men
ある貴婦人の肖像 The Portrait of a Lady
レネ・ルッソ
Rene Russo
SS Agent
Lilly Raines
リーサル・ウェポン3 Lethal Weapon 3
フリージャック Freejack
ディラン・マクダーモット
Dylan McDermott
SS Agent
Al D'Andrea
マグノリアの花たち Steel Magnolias
心臓が凍る瞬間 The Fear Inside
ゲイリー・コール
Gary Cole
SS PDAC
Bill Watts
ミッドナイトDJ Midnight Caller (tv)
ザ・リング2 The Ring Two
フレッド・ダルトン・トンプソン
Fred Dalton Thompson
Harry Sargent ダイ・ハード2 Die Hard 2
カーリー・スー Curly Sue
ジョン・マホーニー
John Mahoney
SS Director
Sam Campagna
バートン・フィンク Barton Fink
スリー・リバーズ Striking Distance
クライド草津
Clyde Kusatsu
FBI Agent
Jack Okura
クワイヤボーイズ The Choirboys
メイド・イン・アメリカ Made in America
トビン・ベル
Tobin Bell
Mendoza グッドフェローズ Goodfellas
ザ・ファーム 法律事務所 The Firm
エリック・ブラスコッター
Eric Bruskotter
Young Agent グッドラック・サイゴン Tour of Duty (tv)
キャント・バイ・ミー・ラブ Can't Buy Me Love
ジョン・ハード
John Heard
Professor Riger ホーム・アローン2 Home Alone 2: Lost in New York
ペリカン文書 The Pelican Brief
カール・チャルファリオ
Carl Ciarfalio
CIA Agent Collins 007 消されたライセンス Licence to Kill
アウト・フォー・ジャスティス Out for Justice
スティーヴ・レイルズバック
Steve Railsback
CIA Agent
David Coppinger
(uncredited)
* カメオ出演
スペースバンパイア Lifeforce
エド・ゲイン In the Light of the Moon
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